俺のボディガードは陰陽師。~第五幕・白昼夢~
(くそっ…!)
この記憶が抜け落ちた週末、何が起こったんだ?
なんか…悪い予感しかしないのは、なんでだろう。
いったい、何が起こってる…?!
なずなは、どこだ?!
その時、部屋のドアがガチャリと開けられた。
ただ真っ暗な部屋に、廊下の光が差し込む。
「…伶士さま?起きてらしたのですか?」
忠晴だ。俺を見るなり、驚いたと言わんばかりの視線を向けられた。
無理もない。電気も付けず、真っ暗闇の中で過ごしているのだから。
「…電気をお付けになったらどうですか」と、スイッチをパチンと鳴らして部屋の灯りを付けられる。
「顔色がだいぶ良くなりました。調子は如何程ですか?」
「忠晴…」
「お腹は減っておりませんか?卵粥でもお持ち致しますが」
「…俺、何があったの?」
来て早々、容赦なく核心を突いた質問を吹っかける。
忠晴の顔が、一瞬硬くなったのを俺は見逃さなかった。
まるで、答えられないことを聞かれて焦るような…。
その様子を見て確信する。
やはり。忠晴も、何か知ってる。