俺のボディガードは陰陽師。~第五幕・白昼夢~
「ったく…」と、なずなは額に手を当てて項垂れる。
「…取り敢えず、お茶でも淹れてやる!」
「お茶?おぼっちゃまに淹れれるのか?」
「な、何とかなるわ!…メシ、あっ」
そうだ。
さっきも言った通り、忠晴に来て貰えばいいんだ。
忠晴だって、なずなのためなら一肌脱いでくれるだろう。
24時間介護だからな?着替えも持ってきてもらわないと。
なんて名案だ。と思い、意気揚々と忠晴に電話をする。
一発目に『どこで何をしてるんですか!』と、きた。
今、なずなんちにいるんだよ。
今日からなずなんちで24時間介護するから、俺の着替え持ってきてくれない?
暫く沈黙の後に、忠晴が口を開いた。
『…この忠晴、ビックリしましたよ。まさかまだ伶士さまが敵の手に落ちて操られているのかと…』
「ち、違うよ。まさか。操られてないよ。なずなんちにいるんだよ」
『で、24時間介護とは、なずなさんちには要介護の老人がいらっしゃるのですか?』
「ち、違うって。俺が介護するのはなずなだよ」
『…伶士さまが?貴方はいつから介護ヘルパーになったのですか』