俺のボディガードは陰陽師。~第五幕・白昼夢~

またしても驚愕の事実が発覚したことに、そのままの反応を見せてしまう。

一か月…一か月も?!

あと一か月、なずなはこの萎びた激ヤセ状態でいるのか?!

学校にも行けず、こんなにフラフラして、生きてるのがやっとのような状態が?!



(………)



愕然としたまま、しばらく考え込む。

事態は思った以上に深刻だ。パスポートを持ってないことも。完全回復に一か月かかることも。



結果。

ますます、一人にしておけない。

だが、早くしないと忠晴がやってくる…!我が家のSPを連れて…!

俺たち、引き裂かれる!



「…本当にパスポートないのか、なずなぁぁっ!探せ…探すんだ!」

「探すもなんも、外国行ったことねえし!…頼むから、落ち着け!喋るな!動くな!……伶士ぃぃっ!」



…後から冷静になって考えたら、今の俺は混乱混惑パニック状態というのがわかるのだろうが。

なずなから離れたくない俺は、必死だったのである。

だが、叫び過ぎたなずなが、息を切らして死にそうな呼吸になってるのを見ては「ああぁぁ、ごめん!」と、狼狽えてしまったり。

パスポートパスポート騒いで、やんややんやとしているうちに。



忠晴が、到着してしまった。

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