俺のボディガードは陰陽師。~第五幕・白昼夢~
今度は、洋服姿の二人の女性だ。
…しかし、片方の女性を見て驚きを隠せない。
『柿乃、私を護るその為なんかに、命を落としてはいけないわ?』
この人、母さん…いや、俺にそっくりだ。
何故?という疑問で茫然とする間もなく、今度はまた違う映像が目の前に現れる。
登場人物は先程と同じ、俺そっくりの女性含めた二人。
だが、女性は負傷し血を流していて、俺のそっくりさんがそれを背に庇う。
『夢殿様、お退き下さい!その力は…いけません!』
『退かない。私だって、戦えるのよ?』
そう言った彼女の周りを取り囲むように現れたのは…メラメラと揺らめいた炎?
しかも、白い…?
『…貴女らの屍の上で胡座をかくつもりなんて、無いわ!』
すると、また違う映像が現れる。
今度は…あの、度々出てくる儚い男性が登場した。
服装といい、女性二人の映像とは繋がるところがない、別時代のものと思える。
彼の傍には、同じ年頃の男性が一人。必死の表情で彼に縋っている様子。
着ている服がズタボロで、男性自身も傷を負っていた。