俺のボディガードは陰陽師。~第五幕・白昼夢~
『ピザまああぁぁんっ!うおおぉぉぉっ!…許さんっ!…許さんぞぉぉぉっ!卑劣なテロリストどもめぇぇっ!』
ピザまん、やられちゃった。
「伶士さま、ドラマですか?珍しいですね」
「…うん」
運転中の忠晴が声を掛けてくる。
一言も発さず黙ってスマホを見ている俺が気になったのだろう。
「到着しましたよ」
「…うん」
ドラマにハマってりゃ、あっという間に我が家に到着する。
ドラマ鑑賞は一旦停止して、荷物を持って車を降りた。
普段と変わりなく帰宅するが、玄関先では普段と変わりある様子がそこにはあったのてある。
「伶士…おかえり」
「なっ、なずな?」
びっくらこいた。
思わず、手に持っていた荷物とスマホを落としそうになったほど。
だって、昨日まではベッドから降りることが出来なかったなずなが。
玄関先まで来て「おかえり♡」なんてお出迎えしてくれるなんざ…!
「も、もう歩けるようになったのか?大丈夫なのか?!」
「うん、まあ…ずっと立ってるとまだフラフラするけど」