俺のボディガードは陰陽師。~第五幕・白昼夢~
薄くて白い光を灯す、オーラの膜。光の壁…?
よく見ると、俺を中心に半球体状のドームの形をした光の壁が、いつの間にか現れていた。
俺を護るバリア、盾のように。
これ…。
《むむっ。結界相撲ですか?!ま、負けませんよ!》
《やー!》
あぁ…これは、先のホテルの屋上の件で。
あの残念な美女、神田さんが織りなしていた技だ。
イメージ良くない。というか、チアダンみたいな声出さなくても、作れるじゃんか…。
(…と、いうことは)
意識を集中してみる。額の真ん中一点に、全身の神経を向けるように。
頭の中には、昨日得た『記憶』の一部が過ぎる。
集中をきらさないで…
創造するものを、イメージするんだ…
あの、儚げな男性…先代の【夢殿】の声が、聞こえてくるような気がした。
そうだ。俺は…知っている。
『記憶』の中から、歴代の【夢殿】たちの戦い方を、掘り起こして目にした。
だから、どうするべきかわかっている。
この結界の作り方、使い方も。