俺のボディガードは陰陽師。~第五幕・白昼夢~
けれども。
(かわいい…)
赤ちゃんの尊いかわいさに、無条件にキュンとしてしまう。
片腕にすっぽりとハマるサイズで、小さい。手も小さっ。腕の中の感触は、ムニュッと柔らかくて気持ちいい。
目がクリッと二重で大きくて、顔のパーツも整っている。こりゃ美人になるぞ。
その目でじっと見つめられているけど。生後一ヶ月って、目、見えてるんだっけ。
思わずニヤケるな…これ。
咲哉さんは「いい匂い…」と、赤ちゃんの頭の匂いを嗅いでいた。
ホントかわいい…天使だ!
俺たちが赤ん坊のびわたんを愛でる様子を見てご満悦そうにしていた兄の美奈人だったが、急に「あっ!」と大きめの声をあげる。
急なもんだから、俺らも思わず注目してしまった。
「…お、そーいやここに来た目的を忘れちゃいけねえ!…咲ちゃん!」
「な、何?急に」
「神威はいるか?神威は!」
「え?お、オーナー?」
「びわたん、まだ神威と咲ちゃんだけはご対面ー!済んでなかったから、わざわざ連れてきたのさ!ペンタグラムは忙しいからな?」