SOAD OF WOULD
師匠の所へ行ってから、あの看守さんに頼み
”アイツ”は誰なのかを調べてもらった。
名前は
菊木 健介という名だと分かった。
そして、俺は今…
情報屋の主人に尋ねていた。
『だんな、菊木 健介の居場所は分かるか?』
『お、見ねぇ顔だな。』
『それより、居場所は?』
『情報料は高くつくぜ?兄ちゃんよ。』
『あぁ。』
ドサッ。
と小判をだす。
『――――――!!こりゃ、失礼したね。』
『良いだろう。小判5枚で。』
『あぁ。』
小判を渡す。
『交渉成立だ。アイツは、岡崎さんの屋敷にいる。かなり、強いよ。アイツは。』
『あぁ。そうだろうな。そうでなくちゃ困る。』
ニッコリと微笑む。
そんな俺の顔を見た、旦那は引きつった顔をしていた。
『へ、へぇ……。それでだがな、アイツは夕刻になると家が並んだ通り――』
『あそこか…橋の近くか?』
『あぁ。そうだ。あそこの住民も毎日、怯えてるよ。あいつがたかりにくるからな。』
『ふぅ~ん。留まってくれてたのか―――。嬉しいねぇ。』
『兄ちゃんは、アイツに何用だ?』
『うーん。聞かない方が身のためだぜ?』
『そ、そうだな…!す、すまねぇ。野暮な事を聞いちまった。』
『分かってくれたなら良いよ。じゃ、情報ありがと。』
『まいど。』
情報屋を出た俺は、
嫌な思い出と楽しかった思い出が詰まっている
あの”場所へ”向かう。