SOAD OF WOULD
菊木は、娘の手を乱暴に振りほどいたため
娘は尻もちを着く。
『いひゃ…。』
好機が俺にまわってきた。
『じゃ、小僧!!いくで――――!!!!』
『あぁ。』
俺に目掛け刀を振り下ろしてくるが…
まぁ、早いのは早いな。
だが、遅い。
振り下ろしてきた刀を刀で受け止め、その隙に
反対側へと移る。
『な、何!?』
俺、9歳だし体格が小さいから素早い動きは得意だ。
力では負けるかもしれないが…
そんなのどうとでもなる。
俺は後ろにいる尻もちを着いている娘に話しかける。
『可愛い君。』
『わ、わちゃし?』
『そう。危ないから、そこのお家にいれてもらうんだ。』
そうすれば、一人の住人がその子を呼ぶ。
『おいで!きみちゃん!』
きみちゃんって言うのか。
『うんっ!』
そう答えると叔母さんのとこへ無事、辿り着く。
これで、心置き無く
殺れる――――――――!
菊木と対当に向き合う。
『もっと、強いかと思ってたんですけど…残念です。』
ふふふっと笑う。
『まだまだや――!本気なんか全然、だしとらん!!』
そう言って何度も何度も同じ攻撃が繰り返される。
その度に受けては流し、受けては流しの繰り返し。
『もう、飽きました。これで、終りにしますか。』
一言、言い切ると
俺は一歩、思いきり踏み出し…
足と手首、腹を致命傷になる寸前まで
刀の雨を降らせた。
周りの者の声が聞こえた。
『まるで、桜が儚く散ってる時みたいに見える。でも、美しいんや…。』
この時、桜殺乱舞という名が付けられたのだ。