LOVE and DAYS…瞬きのように
「莉子!」
あたしを止めたのはアキだった。
「離してっ」
アキはあたしをしっかり捕まえ、ミサキから引き剥がす。
ずるずると体を起こされながらも、あたしはアキの腕の中で暴れ続けた。
「莉子、落ち着け!」
アキの腕に力がこもった。
あたしの動きは完全に封じ込められ、徐々に体から力が抜けていく。
ぐったりとした疲労感。
だけど頭の中はまだ興奮状態だ。
地面に座り込んだままのミサキは顔面蒼白だった。
友人たちがおろおろと、ミサキの周りを取り囲んでいた。
あたしはアキに抑えられたまま、ミサキを見下ろして吐き捨てるように言った。
「あたしは……今も健吾が好きだけど、遠くから見てるだけでもいいって、やっと思えるようになったのに。
あんたみたいな卑怯な女と、同じ人を好きだなんて悔しい……」
いつの間にか、あたしは涙ぐんでいた。
激しい呼吸は興奮のせいか、それとも泣いているせいなのか、わからなくなる。