LOVE and DAYS…瞬きのように

アキはあたしの顔を胸元に押し当てるように、ぎゅっと抱きしめた。


誰にも顔を見られないと思ったとたん、涙は堰を切って流れた。


「……うっ……っ」
　

肩が震え、嗚咽がもれる。


悔しい。悔しい……。

今さら泣いてもどうにもならないのに。

悔しくて涙が止まらない。


アキの右手はあたしの頭にそえられ、子どもをあやすように撫でてくれる。



「あんたには、あたしの気持ちなんかわかんないんだよ」
　

ミサキの震える声がした。



「あたしだって本気で健吾が好きだったのに、あんたが現われたせいで壊れたの。

あんたたちは幸せだから、それでよかっただろうけど、あたしの気持ちはどうなるのよ！
　
どんどん健吾に忘れられていく、あたしの気持ちは！」