クールな彼の甘苦い罠
「 松木 、こっち来て 」
って 手招きする平石
私は 少し近づいて首を傾げる
「 … 俺と付き合って欲しい」
その言葉に 今すぐ 「 はい 」と返事したかったのに
「 … 少し待っててくれる? 」
って 口を開いた。
その言葉に 平石は なんで?と口を歪ませる。
「 … 藤野の告白、保留にしてるから
ちゃんと断ってから 平石と付き合いたい 」
私は ごめん と、頭を下げると
「 りょーかい。」
って 少し不満そうな顔をしてる。
「 帰ろっか 」
2人で教室を後にして、
結局 家まで送ってくれた平石。
夜 、電話で菜桜に全てのことを話すと
泣いて喜んでくれて、私も泣きそうになった。
ちゃんと 藤野に断らないといけない。
次の日ーーーー
藤野を放課後、呼び出した。
「 … ごめん。藤野と付き合うことはできない。」
私は 頭を下げて告白を断る。
「 そうだよな〜!ごめんな。
友達でいてくれる? 」
藤野はこういう時も明るくて、、
私は うん と、笑顔で頷いた。
「 平石といい感じなんだ?
すげー いい表情してる 」
って 藤野はどこまでも優しくて、
「 … ごめんね 」
私は謝ることしかできなかった。
だけど、これで 平石と付き合える。
やっと………