悪女のレッテルを貼られた追放令嬢ですが、最恐陛下の溺愛に捕まりました
グツグツとはらわたが煮えくりかえる。様子をうかがっていた取り巻きたちも、口々にカティアを擁護し始めた。
結局、町にいた頃となにも変わっていない。
誰も私の味方はいないし、真実を明らかにしようとする気すらないのだ。
「エスター、なにをしている」
背後から声がかかった。紙袋をさげたベルナルド様だ。
突然現れた美形な男性に色めき立つ取り巻きたちは、彼に興味津々らしい。カティアも連れがいるとは想像していなかったようで目を丸くしていた。
「地元の知り合いです。バッタリ会ったので、お話をしていました」
「そうか。久しぶりに会ったのなら、積もる話もあるだろう。用が済んだら声をかけろ」
旧友と出会って話し込んでいると勘違いしたのだろう。
ベルナルド様はすぐにその場から離れようとするが、引き止めたのはカティアだった。
「エスターさん、彼はどなた?」
「今、お世話になっているところのご主人です」
国境を越えた先の陛下を直接見たことがないためか、ラヴィス=ベルナルド国王だと気づいていないようだ。