追放された聖女はもふもふとスローライフを楽しみたい!~私が真の聖女だったようですがもう知りません!~
私の言葉に、一緒についてきたアルフィも頷いた。

「まったく、シリル殿下がコレクションしているエマさんの着替えとは違い、なんとも不愉快な遺物です!」

「アルフィ、余計なことを言わないで。それに僕がコレクションしているのは着替えだけじゃない。過去のエマの持ち物は全部揃えてあるんだ」

部下の前で問題発言をするシリル。

――あとで、着替えは返してもらいたいな。

私は誘拐犯の様子をそっと観察したが、相変わらず大人しい。

――呪いは解けているのだけれど?

ステータスを見ても、呪いという表示は消えているし。

「無理矢理隷属させられていたのだとすれば、誘拐犯がどんどん増えていくのにも納得がいく」

「キーラン国は、誘拐してきた魔族に片っ端から呪いをかけたのですね」

「このままでは、ネズミ算式にスパイが増えていくな。キーランに出向いてでも食い止めなければ」

「そうですね。捕まえた魔族に、詳しい情報を聞きましょう」

隷属させられていて、情報を口外できなかったとすれば、呪いの解けた今なら真実を話してもらえる可能性がある。
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