追放された聖女はもふもふとスローライフを楽しみたい!~私が真の聖女だったようですがもう知りません!~
「俺一人のせいにするつもりか! お前らだって、乗り気だっただろう。そもそも、最初にその案を出したのはリマだ!」

なおも玉座を動かない国王は、侯爵家を糾弾する息子の肩を持った。

「控えよ! これは、侯爵家の責任問題である!」

「あんまりです! 聖遺物さえあれば……陛下が聖遺物を奪われたから悪いんじゃないですか!」

「王族に対する不敬罪だ! 誰か、この者等を全員牢屋へ!」

「あははは、城にいた兵士は、全員魔族に倒されてしまったのでしょう? もうお忘れですか?」

内輪もめは収まるどころか、どんどん酷く醜悪になっていく。

アルフィたちの存在は、完全に忘れられているようだ。

「腹が立ちますねえ。彼らを全員、国境の森にある魔獣の巣に転移させちゃいましょうか」

「駄目ですよ、アルフィ様! 陛下に言われているでしょう? 彼らには責任を取らせると。森送りにするなら、全てが片付いたあとですよ」

「そうでした。では、ちゃっちゃと片付けましょう。早く帰ってエマさんのアップルパイが食べたい」

「俺もっす! 聖女様の作った串カツが食べたいっす!」

一通り食事の話で盛り上がったあと、国王たちを見ると、まだ言い合いを続けていた。

「話し合いはできそうにありませんね。もう面倒なので、全員捕まえちゃいましょうか」

「そうするっす。モフィーニアの兵士の皆さんも、謁見室に来るよう指示しますね」
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