追放された聖女はもふもふとスローライフを楽しみたい!~私が真の聖女だったようですがもう知りません!~


あれから、聖女食堂はまた普段どおりの営業を始めた。

一仕事終えて帰ってきたテオもまた、私の仕事を手伝ってくれている。

楽しそうにランチの載ったお皿を運びつつ、彼は八重歯が覗く口を開いた。

「キーランでの仕事も勉強になりましたけど、俺にはこっちの方が、性に合っているっす!」

私は今、ふわとろオムライスを作っている最中だ。

日替わりで来てくれる助っ人は料理長で、彼は私直伝の特製のケチャップライスを作ってくれていた。

うーん、食欲をそそるいい匂い!

あとで、料理長に新しいレシピをメモして渡してあげよう。今日の料理が気になっているみたいだし。

「聖女様、今日のレシピも……」

「もちろん。あとでお渡ししますね。おいしい料理がモフィーニアに広まるのは、私も嬉しいです」

「おお、なんと慈悲深い……! さすが聖女様ですぞ、感動いたしました!」

魔王城の料理レベルは、飛躍的にアップしている。

キーランで大活躍した子犬のモフモフも、カウンター付近に陣取って、配膳などを手伝ってくれていた。

食堂を開店して真っ先に、この子には特製ディナーコースとおやつセットをプレゼントしている。特に、お肉の赤ワイン煮込みを気に入ってくれたようで、マッシュルームスープも好評だった。
< 205 / 211 >

この作品をシェア

pagetop