追放された聖女はもふもふとスローライフを楽しみたい!~私が真の聖女だったようですがもう知りません!~
「ところで、まだ君の名前を尋ねていなかったな。鑑定で確認済みかもしれないが、私はモフィーニアの魔王、フレディオだ。こちらは息子のシリル」
「そちらも鑑定で確認済みかと思いますが、聖女のエマです」
「そうか。エマ、召喚されたばかりで、行く当てもないだろう。目的が見つかるまで、ここで暮らす気はないか?」
「えっ、魔王城に住むということですか?」
「ああ、部屋ならたくさん余っているからな」
いきなり予想外の提案をされ、私は困惑した。虫の良すぎる話だ。
「……どうして、そこまで私に良くしてくれるのですか? 助けてくれたばかりか、居場所まで。私は敵対する国に呼ばれた聖女なのに」
すると、フレディオはふっと目元を緩ませる。
「こちらに敵対心を抱いているならまだしも、一人で森に置き去りにされた時点で、キーランとは縁が切れているのだろう?」
「まあ、そうですが」
「身寄りのない人間を放り出すほど、私たちは冷酷じゃないし、目の届くところに聖女がいてくれた方が安心だ。他の国に攫われて利用され、うちの国に攻め入られてはたまらない」
「なるほど、監視も兼ねての提案なのですね。それなら納得です」
魔王城に滞在できるのは、私にとってありがたい話だった。
こちらの世界の常識など何も知らず、職も住むところもお金もない。森に置き去りにされなくても、途方に暮れていたに違いないのだから。
しばらく監視されるくらい、どうってことない。
「そちらも鑑定で確認済みかと思いますが、聖女のエマです」
「そうか。エマ、召喚されたばかりで、行く当てもないだろう。目的が見つかるまで、ここで暮らす気はないか?」
「えっ、魔王城に住むということですか?」
「ああ、部屋ならたくさん余っているからな」
いきなり予想外の提案をされ、私は困惑した。虫の良すぎる話だ。
「……どうして、そこまで私に良くしてくれるのですか? 助けてくれたばかりか、居場所まで。私は敵対する国に呼ばれた聖女なのに」
すると、フレディオはふっと目元を緩ませる。
「こちらに敵対心を抱いているならまだしも、一人で森に置き去りにされた時点で、キーランとは縁が切れているのだろう?」
「まあ、そうですが」
「身寄りのない人間を放り出すほど、私たちは冷酷じゃないし、目の届くところに聖女がいてくれた方が安心だ。他の国に攫われて利用され、うちの国に攻め入られてはたまらない」
「なるほど、監視も兼ねての提案なのですね。それなら納得です」
魔王城に滞在できるのは、私にとってありがたい話だった。
こちらの世界の常識など何も知らず、職も住むところもお金もない。森に置き去りにされなくても、途方に暮れていたに違いないのだから。
しばらく監視されるくらい、どうってことない。