追放された聖女はもふもふとスローライフを楽しみたい!~私が真の聖女だったようですがもう知りません!~
私を抱き上げながら階段を上るなんて無理だろうと思ったけれど、シリル少年は難なく上階へ駆け上がり、あっという間に部屋の前に到着してしまった。
正面には、金色に縁取られた、上品な白い扉がある。
「ここだよ。僕の隣の部屋だから、何かあれば呼んで」
扉を開けると、大きな部屋が広がっていた。
正面には火の点っていない暖炉と、高価そうな応接セットが並んでいて、奥が寝室になっているようだ。
床にはふわふわの薄紫色の絨毯が敷かれていて、カーテンやテーブルクロスも同じ色。落ち着いた空間になっている。
「王族の人と同じフロア……!? しかも豪華な部屋……さすがに、恐れ多いのですが」
「大げさだな。聖女の君は狙われやすいから、僕らに近い部屋の方が安心でしょ? 同じフロアだったら護衛たちの手間も省けるし」
使用人部屋でいいのだけれど、そういう理由なら我が儘を言ってはいけないかな。
「ありがとう。これから、お世話になります」
「うん、よろしくね。それはそうと……僕、疑問に思ったんだけど、エマは聖女で強いのに、どうして人間たちに大人しく拘束されていたの? 余裕で撃退できるよね?」
「そんなわけないじゃないですか。相手は城の兵士なのに!」
元居酒屋店員が刃向かったところで、瞬殺されるに違いない。
私に自殺願望はないのだ。
正面には、金色に縁取られた、上品な白い扉がある。
「ここだよ。僕の隣の部屋だから、何かあれば呼んで」
扉を開けると、大きな部屋が広がっていた。
正面には火の点っていない暖炉と、高価そうな応接セットが並んでいて、奥が寝室になっているようだ。
床にはふわふわの薄紫色の絨毯が敷かれていて、カーテンやテーブルクロスも同じ色。落ち着いた空間になっている。
「王族の人と同じフロア……!? しかも豪華な部屋……さすがに、恐れ多いのですが」
「大げさだな。聖女の君は狙われやすいから、僕らに近い部屋の方が安心でしょ? 同じフロアだったら護衛たちの手間も省けるし」
使用人部屋でいいのだけれど、そういう理由なら我が儘を言ってはいけないかな。
「ありがとう。これから、お世話になります」
「うん、よろしくね。それはそうと……僕、疑問に思ったんだけど、エマは聖女で強いのに、どうして人間たちに大人しく拘束されていたの? 余裕で撃退できるよね?」
「そんなわけないじゃないですか。相手は城の兵士なのに!」
元居酒屋店員が刃向かったところで、瞬殺されるに違いない。
私に自殺願望はないのだ。