追放された聖女はもふもふとスローライフを楽しみたい!~私が真の聖女だったようですがもう知りません!~
「本物の聖女は、追放された女の方よ! 私は聖女じゃない!!」

「残念ながら、我々には本物を判断する術がない。いずれにせよ、戦地へ行けばわかることだ。もし、本当に聖女じゃなければ……そのときは、わかっているな?」

王太子は、今まで見たことがないほど冷たい目でスミレを見据えた。

――駄目だ、町人だとばれたら殺される……

聖女であれ、町人であれ、スミレにはもう逃げ道が残されていない。

――ああ、あのとき、彼女の言葉に耳を傾けていれば。

スミレは、冷たい床に膝をついて絶望に打ち震えた。
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