私の罪
「未成年犯しておいて逃げてんじゃねー!罪を償え!」

だの、散々な閲覧者からのコメントが次から次へと表示された。

「あ〜やっと出てきたか。それにしても酷いコメント」

投げ銭機能があるらしいが、彼らの場合はヤジを投げてくる一方だった。

「中学生を傷つけたんだからちゃんと謝罪してください」

「きちんと罪を償ってください」

と丁寧なコメントも寄せられていた。

「じゃぁ、ここら辺で始めるとするか」

私は、コホンと軽く咳払いをすると「え〜みなさま、お待たせしました。それでは、これからテレビでも話題となってる未成年との淫行容疑をかけられた私の話をしたいと思います」と発言した。

携帯の画面を見ると「そんなのしてねーで出頭しろ」などのコメントも多数寄せられたが、それを無視して私は話し続けた。

「えーと、まず私は示談交渉を望んでおります」

「うるせー!黙らせろ!誰かこの女を逮捕しろ!」

「だけど、その前に話したいことがあります」

「黙れ!黙れ!黙ると美人だぞw」

「私は、まず罪を犯してないと思っています。というか、罪を犯してません」

「は?」

「この女、馬鹿か?」

「ちょっと、誰かあの女捕まえてこい」

私は、息を大きく吸い込むとバンっ!という大きな音を立ててホワイトボードを叩いた。

その音に驚いて、離れて見ていた友達がびくっとなったのが視界にうつった。

「では、なぜ私は罪をおかしてないのか。その理由について、これからこのホワイトボードを使って証明していきたいと思います」
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