私の罪

罪ではない証明

私は、後ろを振り向くと黒いマーカーペンを持ち、ホワイトボードに書き始めた。

[淫行とは]

・青少年を誘惑し、威迫し、欺罔し又は困惑させる等その心身の未成熟に乗じた不当な手段により行う性交又は性交類似行為

・青少年を単に自己の性的欲望を満足させるための対象として扱つているとしか認められないような性交又は性交類似行為

「まず、淫行とはこれらのことを言います。法律では未成年に淫行をしてはいけないと言っています。しかし、ここに書いてある、「誘惑」「威迫」あ、威迫(いはく)は人を脅して自分の言う通りにさせる行為のことを言います。あと、「欺罔」あ、欺罔(きもう)は人を騙すっていう意味です。そして不当な手段によって行う性行為等ですね」

そして一呼吸置くと続け様に次の説明もした。

「自己の性的欲望を満足させるためにとあるので、この場合はきっと青少年は望んでいないのに自己の欲求を満たすためだけに性行為を行う場合ってことですよね」

そして、わたしは携帯のカメラの方を向くと「はっきり言います。まず、私はこのようなことを一切していません」と発言した。

「誘惑もしてないし、脅してもない。騙してもいないし、不当な手段も行ってない。自己の満足のためでなく、お互いが喜びをもって性行為をしました。以上です」

そうするとホワイトボードに書いてあることを消し、違う文を書き始めた。

『未成年は未熟なため正常な判断ができません。なので、未成年にみだらな行為を行うことは未成年の心身にダメージを与え、健全な発育の妨げになる』

私は振り返ると書いてあることを説明した。

「まず、インターネットで調べてたらこのような文章を見つけました。一応、このことについても触れておきます。

まず、心身にダメージを与えるとのことですが、さきほども言った通り、お互いが喜びをもって性行為をしたので心の害には該当しません。

では、身体についてはどうでしょうか。私は、最近このような本を見つけました」

そう言ってある本を閲覧者の前に出して、見せた。

「ちなみにこの本では、オーガズムが身体の健康とも深い関わりがあると書かれています。男性が射精をすると立腺ガンにかかる率が低くなります。

そして、DHEAというホルモンが分泌され、これにより心臓病のリスクが下がるということも医学界では話題になってるようです。

この本に寄ると男女の性行為で得られるオーガズムは二人の愛を深めるだけでなく心身に健康をもたらすため、むしろ健全なことだと書かれています。

私達は、何度も性行為でお互いを愛し合い、絶頂を感じてきました。なので、未成年だからといってダメージを与えるものとは限らないのです。なぜなら、医学的に証明されているからです」
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