獣人皇帝は男装令嬢を溺愛する ただの従者のはずですが!
「私はアンジュバーン王国国王ガブリエル。両国の国交正常化は先にマクシミリアン皇帝陛下が伝えた通りだ。これにより友好国となったヴィットティール帝国に、私から麦六十万トンの支援を約束する。今後はアンジュバーン王国、ヴィットティール帝国、両国の友好と発展に共に協力し合い、手を携えてゆこう」
ガブリエル様は国交正常化の宣言のみならず、我が国を『友好国』と表す。さらに『麦六十万トンの支援』という破格の提案をサラリとしてみせるものだから、一同は開いた口が塞がらない。それはマクシミリアン様も例外ではないようで、驚きの滲む目で隣のガブリエル様を見つめていた。
「ねぇヴィヴィアン、マクシミリアン陛下を皇帝に戴けたヴィットティール帝国民はなんて幸せなんだろう」
私の脇に立って壇上のふたりを見つめていたハミル殿下が、ポツリとこぼす。その声は心なしか寂しげだ。
そして彼のモコモコの虎耳も、今はその心を映すようにペタリと前に垂れていた。
「……ハミル殿下」
ガブリエル様は国交正常化の宣言のみならず、我が国を『友好国』と表す。さらに『麦六十万トンの支援』という破格の提案をサラリとしてみせるものだから、一同は開いた口が塞がらない。それはマクシミリアン様も例外ではないようで、驚きの滲む目で隣のガブリエル様を見つめていた。
「ねぇヴィヴィアン、マクシミリアン陛下を皇帝に戴けたヴィットティール帝国民はなんて幸せなんだろう」
私の脇に立って壇上のふたりを見つめていたハミル殿下が、ポツリとこぼす。その声は心なしか寂しげだ。
そして彼のモコモコの虎耳も、今はその心を映すようにペタリと前に垂れていた。
「……ハミル殿下」