声と性癖
「涼真…さん…」
恥じらいながらのそれは、下半身にくる。
「は…あっ、すごくいい。」
つい、熱い息が漏れてしまう。

大好きな人が大好きな声で自分の名前を、恥じらい気味に呼ぶ。
良すぎるだろう。

「結衣さん、お願いです。もう1回。」
「なんか、やだ。」
「お願いします。もう1回だけ!」

何かを察したのか、ひどく結衣は抵抗していた。
ちっ……。

心の中で蓮根は舌打ちをする。

そこで蓮根は逃がさない、とばかりに結衣をぎゅうっと抱きしめた。
ふと気付くと、腕の中の結衣が赤くなっている。

蓮根としては、特に照れてしまうような要素はなかったと思っていたので、体調が悪いのか、と一瞬心配になった。

「変なんです、私。声フェチとかじゃないのに、蓮根先生の声にはどきどきします。それに、あんなふうにぎゅってしたら、先生こそいい香りなんです!」

おや…?
「結衣さん…僕の声、好きなんですか?」

「分かりません。今までそんなこと考えたことないから。でも…どきどきするんです。」
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