ずっと気づかなかっただけ。
なかなか諦めない私にチカくんがため息。
このため息は、
「…ダメ。」
これ以上駄々をこねるなら怒るよって合図。
…ちぇ、
軽く舌打ちしたい気持ちを抑えて、
「じゃあ、また明日…おやすみなさーい…」
少し拗ねた声になったけど、
バイバイを伝えて自分の家の玄関に鍵を差し込む。
今日はお父さん出張って言ってたし、
明日はお休みだし、
…花火大会も明後日だし、
チカくんとお話ししたかったのになぁ。
「あ、明日はクマたち来るからうち侵入なしで。」
「えっ!!何時から?何時まで?」
当たり前のように明日会えると思ってたのに。
「…みんなで勉強すんだよ、球技大会のあとはテストだろ?」
「チカくんのおうちで?ずっと?」
「…まぁ、たぶん。細かく決めてないから居座ると思う。」
ええ!
じゃあ明日は全然会えないの?
「私もチカくんとお勉強したいっ」
「…明日はダメ。」
「じゃあ今日!」
「…ダメだって。」
「っ〜!わかった、バイバイ、また明明後日!」
ドアにかけてた鍵を引き抜いて、
カバンを持って来た道を戻ろうとする。