ずっと気づかなかっただけ。

「…何抱えて…真白、上履きは?そのスリッパどうした。」

私は誤魔化すように抱えてた上履きの入った袋を自分の後ろに回して、

クマさんを睨む。

「クマさんの嘘つき!!」

「…隠すだけ無駄。」

それだけ言って、

クマさんはチカくんの横といういつものポジションに戻る。

なっ!

裏切りものー!!

「真白、俺聞いてるけど。」

うっ。

チカくんの色のない低い声は少し苦手。

怒ってる時だから。

「さっき上履き、汚しちゃったからお家帰って洗おうと…「うそつき。」」

なっ!!

クマさんが横から口を挟む。

もしかしてぜんぶ見られてた?

というか!

普段全然返事してくれないのに、よく喋りますね!

嫌味も込めて心の中でクマさんに言ったそのセリフは口に出ることなく、

「真白。」

チカくんの低い声で消えていく。

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