ずっと気づかなかっただけ。
机に突っ伏して思い出に浸っていたけど、

だんだんと現実に戻ってきて気分が暗くなる。

「真白、おはよ。千景先輩から聞いたよ?」

頭の上から声がして顔を上げる。

「なっちゃん!!チカくんが、チカくんがぁぁ」

縋るように抱きつくと、

はぁ、となっちゃんが軽くため息をつく。

「もー千景先輩も真白も何やってんだか。で、上履きは見つかったの?大丈夫?」

うんうんと頷く。

「で、クマちゃん先輩にも聞いたけど、しばらく距離おこうって?」

うんうんとまた頷く。

「いつまで?」

「わかんない。いいって言うまでって言われた…チカくんの色んな高校生活覗き見したり、チカくんと一緒の行事したくて同じ高校頑張って入ったのに!あんまりじゃない!?」

うぅーとまた抱きつき直すと、

なっちゃんは笑う。

「本当、千景先輩愛が恐ろしいよね。」

「そりゃそうだよ!特別な幼なじみだもん、他の人と全然違うの!アホなのになっちゃんとチカくんに迷惑かけてなんとか入学したのにー!!」

「ね、入れたの奇跡だったもんね。」

なっちゃんさらりとひどいこと言ったけど、

悔しいけど紛れもない事実。
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