警戒心MAXだったのに、御曹司の溺甘愛に陥落しました
「ハッチーが二次会行かずに帰ろうとするんですよー」
「ちょっ、キヨ重いっ」
「まだ帰んなよー、ってか帰さないよぉ」
「それは口説きたい可愛い女の子に言うセリフ!」
「ハッチーは可愛いよ?」
「もー、酔ってるでしょ!」
酔ってからかってるだけのキヨには悪いけど、彼を狙ってる女性社員から睨まれるのはゴメンだ。
寄っかかってくる重い身体を押し戻していると、天野さんがぐいっとキヨの腕を引いた。
「相田、飲みすぎ。ほら来い」
「天野さーん」
「はいはい」
キヨはすぐに私から離れ、天野さんにべったり抱きついている。それを天野さんも受け入れて無理に離そうとはしない。
「酒癖悪ぃな」
キヨに呼ばれてこっちに来てしまったせいで、天野さんと二次会に行きたくてうずうずしてる女性社員の視線が痛い。
それに気付いているのかいないのか、天野さんはなぜか不機嫌そう。
そんな顔するなら、ほっといてくれたらいいのに。
「さらっと可愛いとか言えちゃうんだよな、こいつ」
―――だから、なに?
お酒のせいだから勘違いするなって?
愛嬌のないお前なんか可愛くないぞって、そういうこと?
「わかってます!」
「蜂谷?」
思いっきり睨んでその場を離れた。