【完結】偽り夫婦の夫婦事情〜偽りの愛でも、幸せになれますか?〜



 「……ええっ!?」

 さ、鷺ノ宮グループって……!

 「無理です!」

 「はっ?」

 「さ、鷺ノ宮グループに関わる人はわたしはキライです!わたしはあなたたちに解雇されたんですよ!?良くもそんなこと言えますね!」

 「……だからこうして、君にプロポーズをしているんだろ?」

 「はぁっ!?」

 な、何言ってんの……!訳がわからない!もしかしてそれは、何かの罪滅ぼしのつもりなの……?
 
 それなら尚更、意味が分からないし。納得出来ない。解雇された人間に結婚を迫るなんて、どうかしてる!

 「君は大変優秀なコンシェルジュだと耳にした」

 「……どうも」

 「君をこのホテルに置いてやってもいい」

 「え?本当に?」

 「ただし。俺の嫁になると言うのならな?」
 
 「…………」

 な、何?その交換条件?ますます意味分からない……。
 わたしが目の前にいる彼と結婚すれば、わたしはまたコンシェルジュとして戻れるってこと?

 
< 7 / 264 >

この作品をシェア

pagetop