政略結婚のはずが、極上旦那様に溺愛されています
 かすれた吐息がキスの合間に響く。触れ合っていない時間が惜しいとでも言うように、秋瀬くんは何度も私の唇を塞いだ。

 柔らかくて、熱くて、気持ちいい。

 もっと秋瀬くんが欲しくて、ぎゅっと手を握り返す。

「いい加減にしろよ」

 はあ、と濡れた息を吐いた秋瀬くんが身体を起こす。私と手を握ったまま、もう片方の手でネクタイをほどいた。

「人の気も知らないで」

 乱暴にも見える手つきでさらにシャツのボタンを外すと、秋瀬くんは私にキスをしながら服を脱ぎ捨てた。背中に回していた手に、秋瀬くんの体温が直接触れる。

< 143 / 342 >

この作品をシェア

pagetop