政略結婚のはずが、極上旦那様に溺愛されています
 ここで父は、先日中断させた話の続きをするのだろう。秋瀬くんを信じると決めた今、なにが起きても私だけは味方でいようと思った。

「まず、今回の件はうちの社員管理が甘かったのが原因だ。当該社員と一連の問題について調査内容をここにまとめてある」

 先に口を開いた泰時さんが分厚いファイルを父に手渡した。難しい顔で受け取った父が、パラパラと中身をめくる。

 おや、と思った。

「関係した社員の処分は既に済ませたが、そっちで情報を流していた人間については任せる」

「……なるほど、スパイが送り込まれてきたわけじゃなく、うちの社員が自主的に流していたと」

「そういうことだ」

 おやおや、とまた思った。

「秋瀬くんは潔白だという意味でいいんですか」

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