政略結婚のはずが、極上旦那様に溺愛されています
「そんな話、聞いてないぞ」

「私には教えてくれたもんね、秋瀬」

「おい」

 美春さんと秋瀬くんが顔を合わせてにこーっと笑う。秋瀬くんのこの相手の発言を封じる愛想のいい笑みは、母親譲りなのだと今知った。

「正親の娘が嫁に来るのだけは嫌だからな!」

 今度は泰時さんが顔を赤くして怒る番だった。それを秋瀬くんはしれっとかわす。

「嫌だもなにも、もう結婚してる」

「はあ!? だったら今すぐ別れろ!」

「どうしても嫌なら、婿養子になる。いいですよね、正親さん」

「秋瀬くんなら歓迎するよ」

「ふざけるな!」

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