政略結婚のはずが、極上旦那様に溺愛されています
 つまるところ私は『二度目のプロポーズ』どころか、一度目すらほど遠い女なのだ。

 本当にどうすればよいのか。ふんわりとした一般的なイメージだけでは作りたくない。それは私に任せてくれた葉鳥さんに失礼だし、イリスに依頼をしてくれたドルチェにも失礼だ。

 秋瀬くんならどんなデザインをするだろう。どんなイメージを抱いたのだろう。

 気になるものの、絶対に聞きたくない。そのイメージに引っ張られるのは嫌だったし、またからかわれるのだって嫌だ。

 そうして定時を過ぎてからも、パソコン画面に映った白紙のファイルと向き合っていたときだった。

 今日、二度目の着信が入る。だけど今度の相手は父からだ。

「もしもし、まだ仕事してるんだけど……」

『真白、今から急いで来てくれるかい?』

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