今宵、狼神様と契約夫婦になりまして(WEB版)

「何をしに来た。悠翔を連れて、早く帰れ。今すぐだ」

 相澤は陽茉莉を責めるような口調でそう言った。

「何しに来たって、礼也さんを助けに来ました。いつもピンチを救ってもらってばっかりだから、礼也さんがピンチなら、私が助ける番でしょう? そのために頑張って祓除札や癒札を作る練習をしたんだから!」

 相澤が驚いたように陽茉莉を見つめる。

「そんなに強力じゃないかもしれないですけど、少しは効くと思うんです」

 陽茉莉はショルダーバッグから癒札を取り出すと、それを有無を言わさずに相澤の体に貼り付けた。

「あれ……? 礼也さん?」

 癒札を貼るとすぐに、相澤がうとうととし始めた。
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