運命の一夜を越えて
エレベーターのボタンを見ると23階まであるらしい。

そりゃ一流貿易会社の社員ならばこんな場所に住めるくらいの給料をもらえるだろう。
車だって全然詳しくない私から見ても安そうには見えない。

ってそんなことはどうでもいい。

まだ手をつないだのだって最近のことなのに。
キスすらしていないのに、いきなり家・・・・!?

急に動揺しだすと、渉は私の表情を見ながらははっと声を出して笑った。

「動揺しすぎだろ」
「するでしょ。急に何?」
「急じゃない。今日は彩のこと、帰さないって決めてたんだ」
「いつから?」
「うーん・・・。」
責めるように詰め寄る私に、渉は急にまじめな顔になる。
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