最後の悪夢
陸上部員の人達は俺が退部してからも仲良くしてくれたけど、もう俺は一緒には走れないから。
それでも現実を受け入れたくなくて、こっそり走っていたんだ。
鉛みたいな体を引きずって、はあはあと過呼吸みたいな変な呼吸をしながら、走っていた。
もう昔みたいには走れないけど。今はめちゃくちゃ苦しいけど。
でも俺ちゃんと走れるよ?
日が落ちて暗くなった道端で一人で泣きながらうずくまった。しんどくて立っていられなかったからだ。
家に帰って母から何度も注意されるんだ。もう走るな、ってみんなが口を揃えて言うんだ。
俺から俺の大事なものを取らないでほしい。
お願いだから辛いって、わかってほしかった。