最後の悪夢

走っていないときでも体に重石がついたみたいな怠さがあった。一日中朝から晩まで襲う疲労。それでも走りたくて仕方がなかった。

中毒のよう。
でも俺にとってそれだけ大事だったんだ。



その症状はまだ全快したわけではない。だけど前よりはマシだ。我慢したんだ。
走ることを徹底的に禁止した。一時期の話だけど。学校でも体育の授業で、走る競技は見学にして。
物凄く辛かったけど、我慢した。


でも、普通こんな形で終わる……?



二つの棒のような足に宿る朧気な感覚。ゆっくり深呼吸をしていたら、少しずつ、少しずつ、戻ってくる気がした。



それから何分経ったか。


コンコン、とノックする音がして、俺はハッとして目を開く。

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