最後の悪夢

花巻が来たのだと思った。
だけど声はしなかった。

なんとなく、嫌な予感がして、俺はスマホの電源を入れる。




まだ五分しか経っていない。


こんなに早く来れるのだろうか。
俺は、やっと感覚の戻ってきた足をさすって、少し力を入れた。立てる。


壁にもたれかかりながら、ドアの前まで来た。恐る恐る、覗き穴を覗く。




───あ





白の服が見えたと思った時には遅かった。


外側から鍵を開けられたのだろう、刹那、俺は扉が手前に押されるのと共に倒れた。


咄嗟に受け身をとって段差で頭は打たなかったが、横腹を角で強打。鈍い痛みが走り、思わずうめき声をあげる。
< 254 / 456 >

この作品をシェア

pagetop