最後の悪夢

私がレストルームで閉じ込められたときもそうだった。辞退すれば代償が伴うのだと。

腕一本だった。
でもそれは私が一人だったから。


二人で参加のゲームならもっと代償は大きいのかもしれない。例えば片方の命とか。

考えただけでゾッとする。


絶句した。凛上もなんだかしんどそうだった。


「……走ってたじゃん」


シオンがなにか思い出したかのように静かに言い放った。

前を向いたままだったからその表情は分からなかったが、なんだか悲しそうな弱々しい声だった。


凛上はなにか言いたげだったが、なにも言わなかった。
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