最後の悪夢







次の日になると、先生に紙を提出することができた。

親御さんとは話し合ったのかと聞かれ、なんの躊躇いもなく、はい、と頷いた。

嘘だった。


昨日お母さんが帰ってきた時、言いたかったけどお母さんは、疲れて寝てしまっていたから。

朝も、皿洗いとか家事でバタバタしてて、話しかけるのもなんだか申し訳なく思えて。



「みさきちゃん」



突然、クラスメイトの女の子に話しかけられて振り向く。



「委員会の仕事。今日当番だよ」
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