最後の悪夢

怒ってるんじゃないか。幻滅されたんじゃないか。
不安でいっぱいになった。だから私はバカなんだ。こういうことがあるってリスクも、なにも分かっていないまま......。


「旭」


黙っている自分に、凛上が畳み掛ける。
いつもより強い声。怖い。耳が痛い。心臓が早鐘を打つ。私、私はどうしたら助かるんだろう。こんなことなら最初から見なきゃよかった。

口を開いても言葉が出てこない。「ごめんなさい。見ました」それだけのことも言えない。


凛上は布団を持っていた手を離した。
そして痺れを切らしたのか私の方に近寄ってきて、俯く私の顔を下から覗き込んだ。


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