最後の悪夢
「見たよ」
目が合うなり私は言い放った。
もう、限界だった。半分涙目で視界が滲んでいた。凛上の顔はよく分からなかった。怒っているような気もしたし、そうじゃない気もした。
「凛上くん、本当に私のこと好きなのか気になった。私は、好きです、凛上くんのこと......でもそんなこと言ったら私だって信じてもらえないよね?」
自分の言葉が引き金になって、自分に向かって言っているような気持ちになって、耐えきれずに涙が流れた。金切り声で言った私に、凛上が話しかけてきた。
「花巻との連絡の画面、閉じてなくて履歴にあったから。やっぱり花巻との繋がりが気になったってこと? 俺、言ったじゃん。花巻とはそういうのじゃないって。付き合ったこともないって」
丁寧に説明してくれている凛上に、私はとどめを刺すようなことを言った。
「......信じてなかったから」