素直にさせないで
「マジで不破のやりたい放題の試合じゃん。」
かなり胸くそが悪い…。
「あの7番、なんつー高い打点…!!」
だがしかし、不破のバスケは身体のでかさからか、一人ずば抜けた高い打点シュートに敵チームからも圧巻の声がもれてる。
「さすが…全国いってるだけあるな…ほんとに小5かよ…不破…噂以上だぜ」
野生のような鋭い目付きでディフェンスをかわすステップワークの技術は、素人目の私が見てもずば抜けていた。
そして…、何よりも圧巻なのは、相手チームのエースと身体を張って強く競り合いながら、
バッシュッ!!!!
「くッ…」
頭何個分も飛び出た高いジャンプ力とフィジカルの強さを生かした、ゴール下の相手のシュートへのブロックショットだ。
「エースに得点を許してない…」
攻守でのリバウンド力がとんでもない。
「俺様がいるゴール下でシュートなんか決められるわけないだろ。このボケが。」
フッ…と口角を上げて嘲笑うその笑みに、己の無力さを呪い相手エースは、涙さえ浮かべていた。
まるで鬼に金棒…。
アイツがゴール下にいたら、ボールなんて面白いくらい全部持ってかれる…。