契約夫婦のはずが、極上の新婚初夜を教えられました
 大吾さんの返事を待ちながらするすると腕を撫でていると、大吾さんはおもむろにこっちを向く。その目は今までになく真剣で、私を捉えて離さない。

「神に誓って、田町さんとはなにもない。俺が思っているのは八重、お前だけだ」
 
 そう言いながら伸ばした手は、私の頬を包み込む。親指が唇に触れ、それだけで胸がキュンと疼く。

「俺はあの結婚披露宴の席で初めて八重を見て、一瞬で恋に落ちた」
 
 初めて聞く大吾さんの告白に、驚きを隠しきれない。

 でも思い出した。あの日真正面に座っていた大吾さんは、私のことを見ていた。あのときは私の勘違いだと思っていたけれど、そうじゃなかったんだ。

 嬉しさがこみ上げてきて、喜びに身体が震える。

「大吾さんは本当に、私のことが好きなんですよね?」
 
 なんだか信じれらなくて、この期に及んで変な質問をしてしまった。

「はあ!? いまさら何を言う。好きじゃなかったら、絶対に手放したくないなんて言うはずないだろう。俺の八重への愛情を、なめてもらっては困る」
「は、はい。すみません……」
 
 大吾さんの勢いに負けて、つい謝ってしまう。でもこれはもう、自分の気持ちを抑える必要ない……ということだろうか。



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