一夜の奇跡は真実の愛を灯す~副社長の甘い誘惑に溺れて~
『その男は、気の毒だな。こんな素敵な人を自分から手放すなんて…』


す、素敵?!


この人…


美的センス…おかしいの?


『紅月さん…私は素敵じゃないですから』


『綺麗だ…君は自分の美しさに気づいてないのか?だったら、俺が気づかせてやる。桜桃羽の全てをさらけ出して…俺に見せて。君にどれほど魅力があるか、嫌と言う程思い知らせてあげるから』


目力にドキッとした。


紅月さんの言葉を、まともに信じることは出来ないけど…


でも、今は…


嘘でもいいから、この状況に流されたい気がした。


そりゃあ、彼氏とだってしてた。


確かにその時は、気持ちいいって思ってたよ。


だけど…


その感覚の何倍も…


今の方がいいって、そう思えて仕方ない…


何なの?


まだ、キスしかしてないのに…


この溶けてしまいそうな感じは。


でも、このまま…


出来るならお願い、嫌なこと全部忘れさせて欲しい…
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