愛は知っていた【完】
言葉を返さなかった私に白井先生は家に来ないかと提案してきた。
北海道に早めの秋が訪れてから日も経ち、夜間は特に肌寒さが感じられるようになった今日この頃、鍋がしたいという白井先生は一人でやるのも寂しいからと困ったように笑う。
良いのかな。教師と生徒という立場でありながら、成人済みの大人が女子中学生を自宅に招くなんて。
とは言え私は白井先生を人として高く評価していたし、今帰れば最悪お兄ちゃんと遭遇してしまうかもしれない。
そしたら私笑っていられる自信がないよ。
ならいっそ、白井先生のもとにお邪魔して、美味しいお鍋ご馳走してもらった方が得策なんじゃないだろうか。
首を縦に振った私は、お母さんに友達の家でご飯を食べて帰ると嘘の内容をメッセージしてから、白井先生の隣を歩いた。
マネージャーをしていた頃に買出しの付き添いやらでこうして二人で歩くことは何度かあったし、仮に誰かに目撃されても不自然な組み合わせとして映ることはないだろう。
北海道に早めの秋が訪れてから日も経ち、夜間は特に肌寒さが感じられるようになった今日この頃、鍋がしたいという白井先生は一人でやるのも寂しいからと困ったように笑う。
良いのかな。教師と生徒という立場でありながら、成人済みの大人が女子中学生を自宅に招くなんて。
とは言え私は白井先生を人として高く評価していたし、今帰れば最悪お兄ちゃんと遭遇してしまうかもしれない。
そしたら私笑っていられる自信がないよ。
ならいっそ、白井先生のもとにお邪魔して、美味しいお鍋ご馳走してもらった方が得策なんじゃないだろうか。
首を縦に振った私は、お母さんに友達の家でご飯を食べて帰ると嘘の内容をメッセージしてから、白井先生の隣を歩いた。
マネージャーをしていた頃に買出しの付き添いやらでこうして二人で歩くことは何度かあったし、仮に誰かに目撃されても不自然な組み合わせとして映ることはないだろう。