政略結婚から始まる蜜愛夫婦~俺様御曹司は許嫁への一途な愛を惜しまない~
 何度も頭を下げて去っていく父親に抱かれ、大きく手を振る大雅君に私たちもずっと手を振り続けた。

「可愛かったな、大雅君」

「うん、すごく可愛かった」

 笑顔がとっても可愛かった。

「きっと俺と凛々子の子供も、大雅君のように可愛く成長するだろうな」

「……えっ?」

「うん」と言いそうになるほど、自然に私たちの子供の話をされた。

 彼を見れば、「おいおい考えようか」なんて、意味深なことを言われてしまった。

 零士君とは結婚しているわけだし、後継ぎも必要だもの。子供を持つ未来を考えるのは当然のこと。

 その行為も二回しているというのに、リアルに考えると恥ずかしくなる。

 だけどさっきの零士君、子供の扱い方がすごく上手だったよね。子供が好きなのかな?

 大雅君に接する零士君の姿を思い出すと、彼ならいい父親になりそう。

 そんなことを考えていると零士君は私の手を握った。

「次はなに見る? 他のショーまで時間があるから、順番に見ていこうか」

「う、うん」

 やだ、私ってばなにを考えているんだろう。まだまだ先のこと。それに子供のことを考える前に、零士君のことをしっかり考えないとじゃない。

 ショーの会場を後にし、道順に沿って見ていく。次にやってきたのは、くらげの展示スペース。
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