政略結婚から始まる蜜愛夫婦~俺様御曹司は許嫁への一途な愛を惜しまない~
顔の前で両手を合わせる笹野さんに言い、珈琲豆を手にする。すると彼女は遠慮なくキッチンに入ってきた。
「零士さんはあまり料理をしない人だったから、昔は調理器具も調味料も揃っていなかったの」
「そうなんですか」
笹野さんは私の知らない零士君を知っていることをチラつかせて、私が動揺するのを待っているのかもしれない。
でも、もう決めたんだ。過去は気にしないって。大切なのは今であり、未来だと。
珈琲メーカーをセットして、笹野さんと対峙した。
「結婚を機に零士君がすべて買い揃えてくれたんです。休みの日は手伝ってくれたり、洗い物をしてくれたりしているんですよ」
「そうなんですか、零士さんも変わったんですね」
一呼吸置き、笹野さんは続けた。
「そこまでして夫婦関係を続けることに意味があるんですか? だってふたりは、愛のない政略結婚をなさったんですよね?」
「それは……」
言葉を詰まらせた私を笹野さんは責めるように言った。
「零士さんはあまり料理をしない人だったから、昔は調理器具も調味料も揃っていなかったの」
「そうなんですか」
笹野さんは私の知らない零士君を知っていることをチラつかせて、私が動揺するのを待っているのかもしれない。
でも、もう決めたんだ。過去は気にしないって。大切なのは今であり、未来だと。
珈琲メーカーをセットして、笹野さんと対峙した。
「結婚を機に零士君がすべて買い揃えてくれたんです。休みの日は手伝ってくれたり、洗い物をしてくれたりしているんですよ」
「そうなんですか、零士さんも変わったんですね」
一呼吸置き、笹野さんは続けた。
「そこまでして夫婦関係を続けることに意味があるんですか? だってふたりは、愛のない政略結婚をなさったんですよね?」
「それは……」
言葉を詰まらせた私を笹野さんは責めるように言った。