政略結婚から始まる蜜愛夫婦~俺様御曹司は許嫁への一途な愛を惜しまない~
「あー……悪い、気持ち悪いよな」

「え? どうして?」

 キョトンとなる私に零士君は続ける。

「陰でコソコソと凛々子のことを聞いていたんだぞ? 普通は不快に思うだろ」

 そういうものなの? だけど不思議と私は零士君の言う感情を抱かないよ?

「普通がどうなのかわからないけど、私は全然思わないよ? ただ、千鶴ちゃんがなにを話したのか気になるし、もし恥ずかしいことを言われたら嫌だから、これからは千鶴ちゃんにじゃなくて、私に聞いてほしい」

「凛々子……」

 目を丸くして驚く零士君に、私自身がもっと驚きを隠せずにいた。

 私って零士君に対して、こうもはっきりと物申せたの? いや、違う。零士君が変わったから、私も変われたんだ。

 零士君が優しくて私の意見を尊重してくれる。だから安心して巣の自分でいられて、思ったことを素直に伝えることができているんだと思う。
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