政略結婚から始まる蜜愛夫婦~俺様御曹司は許嫁への一途な愛を惜しまない~
 結婚式の日の夜に言っていたように、零士君は私が自分を好きになるのを待ってくれているんだと思う。

 それがますます本気で愛されていると実感して、私の胸を苦しくさせる。

 ジッと彼を見つめていると、視線に気づいた零士君は頬を掻いた。

「あんまり見ないでくれ。……凛々子に見つめられるといろいろと困る」

「困るって?」

 小首を傾げる私を零士君はチラッと見た。

「理性を抑える自信がなくなるってこと。だから今までも凛々子と目を合わせないように必死だったんだ」

 嘘。それじゃこれまで目を合せなかったのは、そういう理由からだったの?

 ますます視線を逸らせなくなると、零士君は私との距離をグッと縮めた。

「だからあんまり見るなって言ってるだろ? そんなに見るなら、キスするぞ」

「えっ?」

 ドキッとしてしまうと、零士君はそっと私の頬に手を当てた。

「言ったよな? 例外はあるって。凛々子にしたいって言われたら俺、自分を止める自信なんてないよ。だから早く俺から目を逸らしてよ」

「……っ」
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