溺愛予告~御曹司の告白躱します~
付き合って数日で両親にも紹介してくれた。
2人で会っている時に時折見せる甘さは、私が勘弁してほしいと懇願したくなるほど。
いざ実際に元カノに会ってみると、面白くないとは思ったものの、意外なほど嫉妬に苦しくなることはなかった。
『あなたもそのうち飽きて捨てられるよ。残念だったね、せっかく優良物件を捕まえたのに』
彼女に言われた言葉は、以前の自分だったら傷ついていたと思う。
だからモテる男と付き合うのは嫌なんだと嘆いて、自分の気持ちから目を逸し続けていたに違いない。
実際私は長い間、そうして自分の気持ちに蓋をして鍵をかけ、心の奥底に仕舞い込んできた。
でも今は、自分でも笑ってしまうほど自信を持って彼女の言葉を否定することが出来る。
その理由は、間違いなく蓮が私を大事にしてくれているから。強烈な元カノに会ったこともわざわざ言わなくていいと本心から思えるほどに。
「うん、…幸せだからだ」
「は?」
「ううん、こっちの話。蓮といられて幸せだなって思っただけ」
本当に改めてそう感じることが出来たから、私にしては珍しく素直な言葉が口をついた。